農園日誌ー農業に経営を!

26.4.30(水曜日)曇り、最高温度19度、最低温度10度
 
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                   孫達全員集合の脅威
 
先日の29日、お休みの日、今年4月に生まれた子も含めて8人全員が畑に集合。
一日中、振り回されてまるで仕事にならない。5月のゴールデンウィークは畑を
休むことにした。居ないと寂しいが居るとやかましいのが孫達。未来の宝物達。
民族主義が強まり、世界が不安定化し、政治に関心を無くした若い世代、即ち
この孫達の親の世代が、思想や理念を失い、日本の未来を描ききれなくなって
いる間隙を縫って日本の未来へ大きな負の資産が膨大に膨らみ、利権にまみれ
た古い政治が再生しようとしている。
この子達の未来の世の中が明るいものであって欲しいと願って止まないのだが・・・
 
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初夏の風景へ転じようとして
いる2番の畑。
 
いんげん豆・ズッキーニ
の畝。
 
ビニールのキャップや
「行灯」という新聞紙の袋に
守られた幼い苗達が並ぶ
 
奥に見える山はおさるさん
高崎山
 
 
 
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茄子に行灯がかかった。
3番の畑。
 
むかしから行われている
夏野菜の防御システム
 
寒暖の差が大きい4月の不安定な気候。
風や寒及び虫害から
幼い苗を守っている。
茄子だけで240枚の
新聞紙の袋を作る。
 
 
 
今日、九重に住んでいるミスIさんが畑の手伝いに来てくれる。
今日は機織り機職人の増野さんも含めて7人が畑に揃うことになった。
おかげで、出荷作業の他に、畝作り4畝、万願寺とうがらし・ズッキーニ・キャベツ
おくらなどの植込みとごぼう畑の草取りが一気に終わってしまった。前日のスロー
な作業とは打って変わって仕事が随分と捗った。
 
草取り作業の合間のミスIさんとの会話。
 
「佐藤さんは何故野菜作りを始められたのですか?」
ー何故農業を始めたのかではなく、野菜作りとの質問に、こう答えたー
 
もし、お米や果物であったら若しくは、単一作物だけであったら、消費者のお客様
と直接にコミュニケーション(販売活動)ができるでしょうか?
どうしても農協をはじめ、流通業者に依存しなければならなくなるでしょう。
 
そうしたら、生産者が美味しく栄養価の高い良質な野菜を作ろうとしても、消費者が真に安全で美味しい野菜が欲しいと望んだとしても、結局は流通にとって物流として大量に取り扱い易く、均一な規格サイズを要求してきたり、見え形を要求してくるでしょう。組織の中で生きようとすると、自分の本位や考え方は置いて、組織の望んだことしかできなくなるように・・・
 
消費者と対等にお話が出来る(直接対面販売)ができる農産物ということになると、
年間百種類にものぼる野菜やハーブを生産する必然性が生まれてきます。
しかも、当農園の場合、端境期の野菜不足を極力無くし、常に送る農産物が途切れない仕組みが必要となり、梨やお米・露天原木椎茸・栗や甘藷やかぼす・自然薯・
柿や筍などを生産している人達とのグループを形成していくことも必然的になります
しかも自然農に限りなく近い理念を持った人達との仲間作りを行わねばならなくなる
例えいくら時間がかかろうともですね。
 
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6番の畑、
 
レタス系野菜などが並ぶ
まだ幼いが、5月下旬頃
には春のレタスとして
出荷が可能となる。
 
春、特にこの時期になると
野菜は急成長し始める。
 
春野菜は5月下旬頃が
適期となる。
 
 
 
つまりは、自分の考え方なり、妥協せずに美味しい野菜を作るという理念を通そう
とすれば、この途しか無かったということですね。
 
そのためには、農業にマーケティングや経営の考え方を持ってこなければ、
「美味しい野菜を作る」という理念は達成できないことになりますね。
これからの私は、自分の生活を守るといった農業者ではなく、この理念を守り通して
広めていくことの出来る事業後継者やグループをそだてていくことになりますね。
そういう意味では事業家ということになるかもしれません。
 
ちなみに商売と事業は違います。
「商売とは物を売り、お金を稼ぐ」と言うことでしょうか。
「事業とは理念を掲げ、人を育て、組織を作る未来への投資」ということです。
私などは、その意味では大変に欲深い人間なんです。しかもその欲は大きくて
深い。私が育てたい組織は、次の世代になって始めて華開くことになるのでしょうか
とても一代ではできないものでしょうね。
 
彼女に真意が伝わったのか・・疑問は残るが何かは残したかもしれない。