農園日誌ー孫達の成長

25.9.16(月曜日)晴れ、最高温度29度、最低温度25度
 
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  佐藤家の長女、ひなた、7歳の誕生日、あーちゃんがケーキを作ってくれた
 
農業の合間に、私の胸の中で、ジャンバーにもぐりこんで散歩に連れて行って
いた子が、早、7歳の女の子に成長した。年をとるはずだ。
最近めっきりと足腰が弱くなったと感じる今日この頃、このむかし野菜のハウツウを
伝えていかねば、と気持ちばかりあせる。
 
現在、170名ほどの個人消費者と数軒のレストランが私達のお客様であると同時
にむかし野菜(自然循環農法)を共有する仲間でもある。
この野菜のおかげで家族全員健康な日々を送れているし、その仲間達も皆さん
元気になったと喜んで頂いている。
 
私は昔から血族と言う意味での身内意識が乏しく、同じ仕事をしている者達は、皆、家族と思っているし、今までも今後も農園で働く者は等しくノウハウを教えている。
彼らがこのむかし野菜の伝承者になることを希求している。
前日、二番の畑を耕していた時、その鍬の入りが砂を起しているかのように抵抗が
ない。なるほど、10年を越して草木堆肥をやりつづけているとこんなに美味しそう
な土になるんだなと我ながら感心する。
 
早速、銀行員時代からの付き合いのある公認会計士に連絡を取り、この事業の
先にあるべき姿をイメージして法人を起すべく依頼する。
事業継承の第一歩となるか・・・
 
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セロリを植え込む。
(二番の畑)
 
前方に見える山はおさる
さんの高崎山
 
思えばこの畑は農業を
起業した際の最初の畑
 
水はけが悪く苦労させられ
続けた。それでもこの畑か
ら産する野菜は金土野菜
最高の野菜となる。
 
 
この時季は一年でも忙しい頃で、毎日除草、耕運、畝作り、植え込み、種蒔きの
シーズンとなる。
一週間前までは連日の雨が嘘のように連日の日照りで、畑は乾燥しきっている。
そのため、毎日夕方ともなると総員で2時間かけて水遣りを行っている。
あの暑い夏のせいか、今年も虫が大量に発生しており、もう幾度目かの種蒔き
を行う。一週間で虫害で発芽した芽が無くなってしまう。ややあせりの感が・・
 
最近、立て続けに新規の問い合わせがある。これも例年通り、季節の変わり目、
初秋と初春に重なる。日本は四季の里であり、体内時計がそうさせるのでしょう。
但、この季節は同時に端境期に当たる。
 
雨による被害、乾季による被害、虫による被害を繰り返しながらも、よくもこんなに
一農家だけでほとんどの野菜を生産しており、出荷する野菜が途切れないものだ
と感心している。
早く、同業者や後継者を育てないと、とその度に思う。
 
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こちら側は人参の畑、
 
幼苗がまばらに見える。
これは水被害、や乾季の
被害によるもの。
 
ここだけで三回種を蒔き
なおしている。もう良い
でしょうと天に祈る。
 
そう言えば、会計士の
Kさんもよくこれだけの
畑をほとんど男手一人で
やってきたなと・・
 
それでもおかげさまで、家の奥様も娘二人も数年で農業の勘所がつかめてきた
ようで、最近では、種の蒔きなおしなども自分たちでやり始めた。うれしい限り・・
 
北九州の銀行員時代の取引先の社長から突然の電話、
「佐藤さん、これからあんたのことを半沢と呼ぶよ」と、今人気のテレビドラマのこと
らしい。私は見たことは無いが、「嫌、それ以上だったでしょう」と答える。
「そうだったな!」とむかしの苦しい時代を飲み込むかのように一言、
「ところでそれだけかい!」と言うと、「ああ!それだけ」と・・・この糞忙しい時に・・
彼にとってあの苦しい時代を一緒に乗り切ったことが人生の勲章なのでしょう。
その会社は今では押すも押されぬ業界一の会社になっている。
私は良い友に恵まれたなと思う。
 
明日からさらに忙しくなる。秋は足早く行き過ぎてしまいかねない。
 
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