農園日誌ー周年栽培

25.4.23(火曜日)曇り後雨、最高温度15度、最低温度8度
 
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           里の春、真っ盛り。田んぼの蓮華草が3分咲き。
 
寒の戻りで肌寒い日々が続き、畑が忙しくゆっくりと休む暇もないせいか、風邪が
抜けず、スタッフ全員やや疲労感が漂う今日この頃、連日の畑作りや植え込み
作業、除草作業が続く。幸い寝込むものは一人もいない。これもむかし野菜の
お陰かな。
但、孫達のお迎え後、連日の抱っこ攻撃に、疲れた体に追い討ちを掛けられ、
腰や膝に来る。入れ替わり立ち代り、孫4人に抱っこを迫られる毎日。
 
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二番の畑のブロッコリー
 
これは3.11テレビ朝日にて
九州全域に放映された日に
植え込んだもの。
ようやくここまでに育った。
後、20日くらいで実を付け
始める。4月に入っての寒の
訪れで成長が遅れている。
 
一週間前に土寄せが完了。
(土寄せと除草作業を兼ねる)
 
 
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じゃがいもの畑(5番)
 
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土寄せ作業完了後
 
土寄せ作業(中耕)は根物・実物には不可欠な作業。
畝下の土を掘り上げ(すりあげ)根元に掛けてやると、除草作業にもなり、畝下から
空気(酸素)を根に入れてやることになり、野菜が活性化すると同時に根元が固ま
り、野菜が風などに負けずに安定することになる。実物はそれと同時に追肥を施す
これが中々の重労働になる。
 
(周年栽培の難しさ)
 
むかし野菜は自然循環農法という特殊性(昔は当たり前のことだったが)から、
味香り・食感・旨みなどの品質の安定性と確保が難しく、他の有機農家との連携が
できず、同じ草木堆肥を施肥する農家を育てていくしかない。
そのため、野菜生産・出荷の際の分業体制が中々できず、自分で作るしかない。
 
そうなると、一時も野菜を途切らせることができないため、土作りのできた畑を
フル回転させて(農園スタッフは休むこともできないことになる)なおかつ、端境期
でも何とか野菜をを生産し続けねばならない。これはこれで一つの技術ではある
のだが・・・
 
例えば、人参のできない時季でも人参を育てたり(他の農家からは無謀だと)
ブロッコリーが育たない厳冬期にでも育てたり(種苗メーカーからは無理ですと・・)
そのため、時にはへんてこりんな野菜が届けられることもあり、消費者の方々も
少しは無理を(我慢かな?)してもらったり・・・
とにかく、生産者と消費者の相互の理解や善意が無いと続けられないのがこの
一農家による周年栽培の実践(社会的実験かな?)なのではないか、とこの頃
強く思う。但、それでもつぶすしかない野菜や失敗の連続でもあるが、美味しくな
い野菜は届けているつもりも無い。自負心かな?自然への挑戦かな?
 
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九州のSさんからのお便り、
 
ブロッコリー(二番果)
レタス
玉葱(焼いたもの)
自然薯などが入っている。
 
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 九州のKさんからのお便り、
 
葉にんにく・菜の花・芽キャベツ
自然薯・わけぎなどの料理
 
 
 
ご本人はうれしくてお便り(メール)を出したのではないかと思いますが、
このお気持ちがきつい毎日を頑張れるのです。ありがとうございます。
こんな料理の数々を見ていると、家庭の暖かさがじんわりと漂ってくる。
生産者と消費者が繋がっていると感じられ、とても幸せな気分になります。
やってて良かったと思う瞬間です。
 
このブログを借りて皆様に申し上げたいことは、私達はこのむかし野菜にを共有す
る仲間であり、自然の営みや生命の大切さを感じ、作る人や自然の力に感謝し、
「野菜の命を頂いている」ということをいつも忘れずに、社会や他の人達に関心を
持ち続けて頂きたいということです。未来のある子供達のために・・