農園日誌ー端境期

25.4.2(火曜日)雨、最高温度16度、最低温度9度
 
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           近くの国分尼寺の桜、今日の雨で散り行く
 
今日は終日雨の一日。この機会に育苗ハウス内の夏野菜のポット上げを行う。
トマト・茄子・ピーマン・パプリカなど、ハウス内はポット苗で満杯状態。
 
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4番の畑はアブラナ科の花が満開
 
 
 
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右は空豆の花が満開、丈が小さくこのまま
大人になってしまいそう。(厳しい冬の影響)
 
当農園は開園以来、直接販売を行ってきた。そのため、年間を通して野菜を切ら
さない通年栽培を行ってきた。
通常の消費者(レストランも含めて)の方々は、北海道から鹿児島まで、全国から
集められる野菜があることが当たり前と思っておられると思う。
ハウス栽培全盛のこの時代に何も疑問を持たない筈。私もこの農業を始めるまで
はそんなに気にしなかったのだから・・
 
こちらは何処からでも仕入れられるスーパーではなく、一つの農園に過ぎない。
畑でできたものが全て。
多くの農家さんでは常識ですが、「一つの農園で野菜を切らさない周年栽培など
あるわけが無い」と言い切るでしょう。
それだけ「野菜を一年間切らさない周年栽培」は難しい。
特に季節の変わり目に起こる端境期は実は年に4回くる。大きくは冬野菜から
春野菜へのチェンジ時季と夏野菜から秋冬野菜へのチェンジの2回だが。
 
ここ九州の大分では、冬に氷点下4~5度になる。特に今年のように長くて厳しい
冬は始めてでした。勿論ビニールトンネルを掛けないとすべてが凍死してしまう。
そんな寒さの中、厳冬期(12~2月中旬)は種蒔きができないし植え込みも不可
そうすると草木堆肥(低窒素栽培)の場合、種蒔きから収穫まで3~4カ月かかる
どんなに早くとも2月の下旬に春野菜の種を蒔くと4月下旬から5月にならないと
野菜は大人にならない。
3~4月にかけて出荷する野菜は11~12月に種蒔きをした野菜となり、現在、
出荷している野菜達は越冬した冬野菜ということになる。
当然にこの時季は、董立ち野菜を皆さん方には食べてもらうことになる。
冬の寒さが厳しい年は董立ちが早まることを自分自身も今年自覚させられた。
良い勉強になった。来年からは何らかの手を打たねばと思い定める。
 
今年の夏はやさしい夏であって欲しいと願う。
 
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2月以降に種蒔きや植え込み
をした春野菜達の畑(3番)
 
左からサラダセット
小松菜・青梗菜
春キャベツ
ニラ(これは株分けを行った)
 
ニラは少なくとも5年に一回
は株の更新をしないと、
自らの根で自分を枯らして
しまう。
 
今回の新規顧客の急増で、現在お試しセットを配送中だが、10人の方から
ご継続の意思確認の回答があった。結果はお一人様以外は皆さんご継続との
回答が寄せられた。(新規増加のお客様は約60名)
テレビ放映でどうやら私は継続率98%と言ってしまったそうだ。恥かしいことで・・
 
現在は董立ち野菜しかありませんよ、と問い合わせのあった方々にメールやFAX
を送り(約120名)、それでもと言って申し込まれたお客様ですから、どのような
継続率が出るのか、マーケティング上の見地から、興味深い。
 
今まであったメールでのご回答のご意見やご感想では、慣れ親しんだ野菜と比
して新鮮な驚きがあったようです。自然な野菜のイメージを強く持たれた方が圧倒
的に多かった。次にその味の濃さに対する驚きが多かった。
予期していた「董立ち野菜なんど送ってきて!」というご批判は1件に留まった。
 
今までじわじわと増えてきたお客様方(関東が圧倒的に多いが)のほとんどが、
有機野菜のある意味常連客であり、有機野菜に対する疑問を強く持たれている
方々でした。つまりは当農園がその終着駅でした。
そのために、継続率が98%とは決して大げさではないのですが・・・