農園日誌ー里の春

25.3.19(火曜日)最高温度19度、最低温度10度
 
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今年の春は、いきなり、やってきた。ここ野田地区も梅を皮切りにして、
蝋梅・桃・杏・椿そして山桜まで一斉に花を咲かせている。
つい忙しくて見落としていたが、里の春は満開となる。
 
そうなると、もう畑は俄然忙しくなる。
春じゃがを植えたと思うと、ズッキーニ・いんげん・胡瓜・南瓜・オクラなどの初夏
野菜の種蒔きを行い、春キャベツ・ブロッコリーコールラビなどのカンラン系野菜
の植え込み、各種レタス系野菜の植え込み、ごぼうの種蒔き、大根・人参などの
第二群の種蒔き、蕪類・青梗菜・サラダセット・小松菜の種蒔き(現在は第三群)
などなど、息つく暇も無い忙しさ。
先日の日曜日は研修生が手伝ってくれて、えんどう豆の手をしたり、にらの更新
(5年に一回は株分けなどをしないと溶けていく)、畑作り、開墾地の耕運を行う。
 
ついで今日はビニールトンネルの撤去作業、巻き取るのに、腕が上がらなくなる。
これが意外と重労働。当農園の二人の若手女性陣は手馴れたもの。
研修生は一本巻き取るのに悲鳴を上げている。
 
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草に覆われた玉葱畑。
 
もう限界。
すぐに草の除去をしないと
それこそ溶けてなくなるか
玉にならなくなる。
 
玉葱は春の暖かさが来ると
急に太ってくる。
だからこそ急ぐ、草取り作業
 
猫の手を借りたいとはこのこと。
 
 
 
先日、テレビ放映され、それを見られた方からの新規申し込み者が急増。
偶々今は、端境期であり、しかも、この時季、当然なことなのだが越冬野菜しか
残ってはいない。春は董立ちの季節で皆、花芽を持っている。
 
一つ心配なことは、通常スーパーなどで見慣れた野菜達(ほとんどがハウスもの)
と当農園の野菜は異なる。皆董立ちしかかった野菜をどのように一般消費者の
方々は見られるのか、と言うこと。
当農園の見え形が悪く、規格サイズもない不統一野菜は特にこの時季は著しい。
 
当農園のそんな野菜達に慣れた(慣らされたというべきか?)既存のお客様達は
季節によって刻々と変わる野菜の顔・味・香・食感を理解いただいている。
所謂、旬の露地野菜を楽しんでいる。
 
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例えばこのブロッコリー
頭が厳冬期の凍結により
枯れたように傷んでいる。
(この部位を摘除して出荷する)
何故なら美味しく栄養価が高い
から。
ブロッコリーの一番果と二番果
が混成している。
実は二番果や三番果はそれだ
け長く畑にあるわけで美味しい
多少開こうとかまわない。
それが当農園の流儀だから、
 
先日も、ある新規のお客様から、○○はあまり要らない。△△は沢山欲しいと、
メールが来る。
通常スーパーなどで買えば自分の好みで野菜を選ぶ。これは当たり前ですが、
露地栽培の畑から野菜を取り寄せようと考えれば、それは捨ててもらわねば
難しい。
当農園の畑から出荷する野菜は「消費者は選べない」まして「生産者も選べない」
畑で育つ旬の野菜達と自然の営みに選択権があるわけですから。